診療所の事務長、カウンセリング、コーチングをされいてる渡邊正徳さんに
NLPを軸にお話をお聞きしました。
四部に分けてお届けします
渡邊さん:よろしくお願いします。渡邊正徳です。診療所の事務長を務めております。そしてカウンセリング、コーチングをしています。現在全米NLPの認定コースを開催しています。
ぱんだ:今日はNLPを軸にお話を聞かせていただこうと考えています。
ぱんだ:まずNLPとはどういうものなのか、簡単に教えてください。
渡邊さん:NLPは認知心理学と行動心理学を統合したものだと言われることが多いです。
世の中で起きていることを、自分の内側にどう受け取るかで世界観が作り上げられていますが、そこからどのような行動を起こしていくのか。そのインプットとアウトプットの理論を取りまとめたものが認知心理学です。
インプットからの受け取りを変えることでアウトプットが変わっていきます、この受け取りを変化させることがNLPのテーマとなります。
ぱんだ:インプットでその人が使ってる無意識のシステムは、アウトプットの際にも同じようなシステムを使われるのか、それともインプットアウトプット別々の人が多いのか、どういう傾向がみられますか。
渡邊さん:インプットとアウトプットと同じものを使っていることが多いです。例えば怒っている顔を見た時に、怒っている顔から想起されるものが自分の中に構築されて、連動して行動に変わっていくということはよくありますね。
ぱんだ:認識する時点で、自分独自の歪みや省略するというパターンでインプットすると、アウトプットの際もそうなるということでしょうか。インプットアウトプットを、その人が本来求めている形に変えていくのに役立つのがNLPのひとつの働きと捉えても大丈夫ですか。
渡邊さん:ご認識通りです。さらに言うと、その人がやりたいと思っていることの「先」あります。
例えば、たばこを吸いたいと思った時に、たばこを吸うという行動をするその「先」にリラックスしたいという思いがあります。リラックスするのであれば違う選択肢もあります。そんな風にやりたいと思う事の「先」にある本当の望みを見ていきます。
ぱんだ:広い考え方の中では、無意識に持っている肯定的な意図があって、そこからいろんな選択肢が分かれている。たまたまその時には煙草を吸うことを選択していてたのを、他にも色々選べることに気づいてもらうのにとても役立つということでしょうか。
渡邊さん:その通りです。
ぱんだ:人って自分のことをよくわかってないことが多いですよね。思っていることを話しているはずなのに、それを聞いている人が内容を客観的にまとめて、あなたは今こんなことを話しましたよと伝えてあげると、話した本人は全く思いがけないないことを自分が話していたことを知るということは多いです。
これは単純にインプットアウトプットのシステム上起こることなのでしょうか。それともその前に、例えば育った家庭環境で自由な発言や思考をさせてもらえなかったから土台がそのように変わっていく、というような影響も考えられますか。
渡邊さん:確かにいろんなケースがあって、大きくふたつあると思います。
ひとつは今までの生活環境で抑圧されたり、押さえられてきたことで捻じ曲げられてきたことです。本音が言えないので別の言いやすいことを言うパターン。
もうひとつは自分の思考が整理できていないというパターン。セッションの際にクライアントさんが、自分のやりたいことがわからないということをぽつぽつと点で話されます。それが整ってきたら自分が言いたかったこと、本当にやりたかったことがわかってくることもあるので、自分自身の内側の状態が捉え切れてないのかなと思います。
ぱんだ:育った環境など、その環境で使ったインプットアウトプットのシステムで発達するはずの強味が発達しなかったり、伸びるはずの才能が伸びないということが起こりうるということですね。
渡邊さん:そうです。
ぱんだ:そういう家庭環境、地域社会環境で育った人が、大人になってからしんどくなるということがある年代から増えているように感じます。そういう人たちにNLPはどういう形で役立てることができるんでしょう。
渡邊さん:そこが一番お伝えしたいところです。今まで、家庭や社会で教えられてきたところから自己認識を決めてしまっている人は、大人になって生き辛さを感じることが多いです。
NLPは、そういう人が、自分が今まで蓄積してきたものが実は自分が思うほど大したことがないということを、体感を持って知ることができます。それはすごく大きいことだと思います。無意識の肯定的な意図、これが凄く大きいと思っています。
生きていく中でいろんなことがあるので、咄嗟に自分の身を守ったり、勘違いをいっぱい身に付けてきます。例えば愛されてないという勘違いのまま生きてしまってとても辛いということがあると思いますが、自分の心、無意識、潜在意識と対話をしていきながら、実際はそうでもなくて、自分を守るために勘違いさせてきたんだなっていうのを、体感を持って知ることで、すごくいい結果になります。
もうひとつ注目しているのが、日本の教育システムの流れです。ベースにいい会社に入りましょうというのがあって、学校教育もいい会社員になりましょうということを中心に置いて、場を乱さないことや、枠組みの中でいい成績を取ることを教え込まれます。そこを超えた目標を持って欲しいと思っています。
自分がワクワクすること、こんなことが起きたら楽しいということを思いついても、今の世の中じゃ無理、やってる人がいないからできない、できる人は一部の人などというネガティブな言葉が積み重なって常識に囚われる。そんな時にも、人間にある無限の可能性を引き出し熱意を持ってチャレンジし成果と取っていくという点でもNLPはとても役に立ちます。
ぱんだ:社会一般的に多くの人が無理だと思っているものの先に、私の強味を活かして素晴らしい生き方のできる何かがあるとしたら、ためらわずそれを手にしていいといったことを援助していくのに役立つということですね。
いい学校に入っていい会社に入ったら安定して、人生いい感じでやっていけるみたいなことを言われると、人って安定を求めるからそこに流れていく傾向が強いですよね。でもその流れに興味を待たなかったり、流れなくても自分でいいように生きたい人もいると思います。そういう人たちがためらわずに自分で思うような生き方をしていくのに、どういった視点を持ち、どのような心の在り方をするといいんでしょう。
渡邊さん:その観点で見ると2つあると思います。
ひとつは自分の報酬です。自分を認める。外の世界に対して報酬を求めるんじゃなく、自分が喜びを持てることが報酬だと気づくこと。これがブレると内側ではなく外側の喜びに支配されます。誰かが良いって言ったものが良いっていう勘違いが根付くとなかなか社会の限界は超えられないですね。
もうひとつは自分のエネルギー状態が大事です。NLPではステート、状態と言いますが、自分の状態に常に気づいていることが大事です。よく感じることですが、自分のエネルギー状態が低いと、大したことではないのに問題だと思ってしまうことがあります。跨いだら越えられるのに、目線が低くて大きな山のように感じるんです。エネルギー状態が高いと、なんだ跨げばいいんだっていう、そういう自己認識です。
ぱんだ:自分の状態に気づけない人もいると思うんです。内観する癖がついていたり、自分の状態に定期的に目を向けている人は、仕事でいい感じで行けていたり、プライベートも幸せに過ごしていることが多いと思います。気づきを得るために自分を注視するには、どういう習慣をつけると根付きやすいでしょう。
渡邊さん:自分を見ていくことを習慣化する方法は人ごとにタイプがあると思います。
例えば自分を変えていきたいという思いのある人、現実に課題があってクリアしたくて、コーチングやセラピーに自ら来られる人に関しては、今ある習慣を使うやり方があります。朝起きて、歯を磨く、ごはんを食べる、その次にこれをするという習慣づけ。
もうひとつ、全く自分の問題に気づいていなくて、課題ともなんとも思っていない人の場合。そういう人には難しさはありますが、体験してもらうのがいいと思います。こうやったらうまくいくという快さを感じてもらう。またはこうやったらうまくいかないという不快を体験したら、改善するためにこうすると楽しく生き生き過ごせるという快さを感じてもらう。この快さを感じると続けていきやすいと思います。
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