大人のガラス工芸教室合同会社アトリエKako代表の竹島愛佳さんとの対談をお届けいたします。
ぱんだ: 本日は竹島愛佳さんをゲストにお招きしましてお話しを聞かせていただきます。
竹島さん:竹島愛佳と申します。合同会社アトリエ KAKOで 『グラスアート』というフィルムステンド工芸の教室と作家、そして会社のPR代行というPRの仕事をさせて頂いております。
ぱんだ:今日は、私から見て愛佳さんは「こんな風に見えてます」というところについてお話したいと思っています。人はお仕事に関わる時には、期待することもあればそれぞれに思う所や思惑があります。でも愛佳さんはいつもうまくその思惑の外に自分の視点や身を置きながら、最終的には期待を裏切らずにやっていると私は見ています。愛佳さん自身はそういうことを自覚していましたか。
竹島さん:自覚はしていないです。
ぱんだ:一件一件一生懸命関わって終わって結果が出たら、皆さん満足されていることが多いと思うんです。その満足される件数が多ければ多いほど、相手のニーズを引き出したり相手の期待を満たしていることにはなりますが、その視点では気づいていましたか。
竹島さん:気づいています。
ぱんだ:そこにプラスして私が言った、思惑の外に視点を置くことによって全体を見て、いつも期待を裏切らない、期待を上回るような結果を出してきたことも頭に入れていただくといいと思います。
竹島さん:分かりました。
ぱんだ:初めて愛佳さんにお会いした頃、どこかのイベントでグラスアート体験をさせていただいたことがあります。グラスアートは元々好きでやられていたのか、何か急に自分の感覚の中に入ってきてやってみようという感じだったのか、どういう出会いだったんでしょうか。
竹島さん:皆さんには、グラスアートをずっとやっていて、これが好きで得意で先生になりたくて仕事にしたんじゃないかと思われるんです。実は自分で何か仕事をしたいと思って、私には何ができるだろうと思った時に、グラスアートならできるんじゃないかと思いました。そこで自分でグラスアートを選んで習いに行ったんです。
ぱんだ: やってみて最初どうだったんですか。私に合っていると思ったのか、何かよく分からないけれど取り敢えずやってみようと思ったのか、他にもどんな事を思われていましたか。
竹島さん:ガラスの物が好きだったので、こういうクラフトは自分は好きだろうと思いました。そして日本画を描いていたのでデザインはできます。あとは学校の先生になりたかったので教えることが好きです。それで多分これはできるだろうという感じです。
ぱんだ:実際にやってこられて、現在ご自分が講師の教室は何件されているんですか。
竹島さん:今は12会場です。
ぱんだ:延何人くらいの方が、毎月学びに来られるんですか。
竹島さん:150から200人ぐらいです。
ぱんだ:結構な人数だと思いますけれども、疲れたり今日はちょっとしんどいなということはないですか。
竹島さん:ならないんです。
ぱんだ:グラスアートが好きというのもあると思うんだけど、教えるとか人に関わることが好きなんですか。
竹島さん:グラスアートに関しては全部好きで、無風と言うかどこの力も使わずにできます。
ぱんだ:ある意味自然体みたいな感じですか。
竹島さん:そうですね。
ぱんだ:どこからその自然体でできるようになったんですか。
竹島さん:最初から結構うまくいったんです。だから特に気負いもないし、どれだけ教室を増やしても生徒さんが多くても、私が疲れるとか頑張っているという感覚が全然なくて。
ぱんだ: グラスアートは自分でデザインして手を入れて、比較的簡単に作れますね。私も体験教室の時にラインなど好きにしていいと言われたから、こだわって作りました。今も我が家の2階に置いてあります。思い入れがあるからずっと手元に置いておきます。 愛佳さん自身は教室でも教える し、作家としても活動されていますが、すごく愛着がある作品はありますか。
竹島さん:あります 。
ぱんだ:どういう作品ですか。
竹島さん:展示会の時に作るものはタイトルも付けますし、大体すべての作品が自己投影です。だから展示会のために作ったものは、より思いを入れて作っているので思い入れがあります。
ぱんだ:作品を欲しいという方はたくさんいらっしゃいますね。そんなに思い入れがあると、売ってくださいとか欲しいと言われた時にどうするんですか。
竹島さん:最初はやはり売れなかったです。
ぱんだ:売らないんじゃなくて、売れなかったんですね。
竹島さん:本当に欲しいんですか?と言って引いている自分がいました。でも一回売るということをすると相手もすごく喜んでくださったし、そこまでが全てストー リーになったので今は売れます。
ぱんだ:愛佳さん自身がそれだけ思い入れがあって大切なものだから、気に入って買ってくれ た方もやはり同じように大切に扱ってくれると思います。 そういうふうに自分の好きなものを欲しいと言って買ってくれた人たちがどんどん周りに増えていくのは、私だったらすごく幸せに感じられたり、自分の世界が満たされるような気がするんですけど、愛佳さんもやはり同じような感じですか。
竹島さん:同じような感じです。
ぱんだ:それはどこまで広げていきたいですか。
竹島さん:どこまででも広げたいです。
ぱんだ:じゃあ個展もどんどん開いていく感じですね。 ちなみに年内は無理でも来年とか企画はしていますか?
竹島さん: ちょうど去年で10周年だったので教室展は2月にします。個展は、二人展ですけれど、それはコロナの前に鎌倉で2回目をする予定だったのができなかったので、ああいう形のものをやりたいなと思っています。
ぱんだ:鎌倉の2人展には私も妻と一緒に行かせていただいたんですが、鎌倉や葉山は愛佳さんの雰囲気にすごく合っている気がします。2回目も楽しみにしております。
竹島さん:ありがとうございます。
ぱんだ:作家として活動され講師としても活躍 されている愛佳さんを見て、愛佳さんみたいな先生になりたいと思う方も出てくると思います。そういう方に対してはどういうサポートをされていますか。
竹島さん:基本的には講師になられたら自由にしてもらって、困ったことがあったら言ってきてというスタイルです。
ぱんだ:そのスタイルだと言ってこない方がほとんどだと思うんですけど。
竹島さん:意外と皆さん言ってきて、その代わり私は旅立たせる時に「愛の放置だよ」と言ってます。 「決して放っているというのではないよ。答えは何でも持っているから本当に困った時には何でも言ってきてください」と言ってあって、パトロールはしていません。
ぱんだ:そういう感じで講師になられた方との関わりを持って、実際に講師になって教室を開いている方達もいらっしゃるんですか。
竹島さん:沢山頑張って頂いています。
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