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今後の抱負/長谷川理恵さんインタビュー第三部

今後の抱負/長谷川理恵さんインタビュー第三部

 

開業保健師をされている長谷川理恵さんに

アドラー心理学について、お話をお聞きしました。

 

三部に分けてお届けしています。

 

■ アドラー心理学の特徴『長谷川理恵さんインタビュー』第一部

■ 人はなぜ心理学を必要とするのか『長谷川理恵さんインタビュー』第二部
■ 今後の抱負『長谷川理恵さんインタビュー』第三部

 

 

長谷川さんが提供するもの

 

ぱんだ:アドラー心理学が、というよりも理恵さんが、こういう人にこういうものを提供して結果を出すのが得意というものがあれば聴かせてください。

 

長谷川さん:今は子育てのことを一番に考えています。わたしたちが育てていくこどもたちは、わたしたちの未来を創ってくれるひとだからです。「自分のこどもを育てる」ことより「わたしたちの未来を創る人たちをどう育てるか」という視点で子育てができるプログラムを考えています。

 

もうひとつは「勇気をくじかれて育ったひとたち」の支援です。わたしの立場で直接の支援は難しいので、支援する人たちを支援するということを考えています。どんなふうに支援をすることができるのかを一緒に考えるようなプログラムを提供していきます。

 

 

ぱんだ:プログラムの構築をするということは、子どもの頃からそういう素養があったんですか?それとも社会にでてから仕事をする中で育ってきたんででしょうか。
長谷川さん:わたしは保健師なので、仕事の中でプログラムはたくさん作ってきました。でも振り返ってみると小学生の時にプログラムを作ったことがあります。

 

私は、図書館が大好きで、希望して図書委員をしていたんですが、貸出をしながら1、2年生が図書館の使い方がわからずまごまごするのを見て、わかるように教えてあげたいなあと思いました。それで、担任の先生方の許可を得て1,2年生のクラスをまわり、見取り図を描いた小さな黒板を持って、ここで本を選んで、こうやって借りるんだよと説明しました。その説明をするとき、楽しかったのを覚えています。
ぱんだ:プログラムを作ることに才能や強味がない人が作ろうとすると全然できなかったり、誰かにひな形を与えられたらある程度できるという人もいるとは思います。でも一から作ることができるのは、自分の強みや才能に関係すると思いますか。
長谷川さん:そうかもしれません。わたしはそういうものを考えたり作ったりする時、わくわくするんです。どんな内容にしてどう組み立てるか、そのためにスライドやパワーポイントをどんなふうに作ろうかと考えるのが楽しくて、わたしにとっては遊びのように感じる要素があります。

 

 

ぱんだ:アドラー心理学では、人の個性や強みをどのように捉えますか。
長谷川さん:その人の持っている特徴です。アドラー心理学では性格のことをライフスタイルと言います。個性や強みは、その人らしさのひとつだと思います。さっきジグソーパズルに例えましたが、どんな色がついているピースなのか、でっぱているのかへこんでいるのか、そういう特徴ですね。

 

ぱんだ:そのライフスタイルは、もともと持っていた遺伝的なものも含めて作られると思いますが、わたしのライフスタイルが、今身を置いている環境といい感じでマッチングしていき、今後の人生にいい影響を出すには、どんなことに気を付けていけばいいでしょうか。
長谷川さん:それやってみたいなワクワクするなドキドキするなというような楽しいこと、ちょっと弾けるような感情のあるものを大事にすることじゃないかなと思います。もちろん苦手だけれども頑張らないといけないことはあります。やらなければいけないことはやりつつ、楽しめることを大事にしていると道はできと思っています。アドラー心理学と関係あるかはわからないけど(笑)

 

ぱんだ:理恵さんがやってきたこととも通じますね。
長谷川さん:はい。わたしはそこから広がっていっています。

 

 

 

今後の抱負

 

ぱんだ:最後に、今後の抱負として描いているビジョンがあればお聴かせください。
長谷川さん:アドラー心理学が広がったらいいなとは思っていますけど、大事なことはアドラー心理学を知ってる人が増えることではなく、誰もが私たちがやっているようなやり方で人々を支援する時代がくることです。アドラー自身も、そういう時代が必ずやって来ると言っています。その時には誰もアルフレッド・アドラーの名前を知らないかもしれないけど、それでもいいと言っていたと伝記に書かれています。

 

だから、アドラー心理学を知らなくても、それぞれの強みをみつけてそれでつながったり助け合って、人々が笑顔でいる社会ができるといいなと思っています。そのために小さな試みを重ねていきたいなと思います。
ぱんだ:アドラー心理学が自分の知っていたものだけじゃないということもわかりました。理恵さんを通じて広がっていく世界もありますが、理恵さんがアドラー心理学を実践することで、子どもと親、その関係性、そのこどもや親が社会に対して与えていく影響がどんどん広がっていくようです。現実的なんだけど限定されていないから壮大だと感じます。聴いていて心地よかったです。

 

長谷川さん:わあ、嬉しいです。じわじわとそんな世界になっていくといいと思います。

 

ぱんだ:そういったことを思い願って行動する人たちは増えていますね。

 

現在はわたしの見ている限りではコロナの影響で波だった感じではありますが、今後、自分ができる少しのことでも誰かの役に立ったり、自分が困っている何かに対して誰かが少しでも援助してくれたりというところにまた落ち着いていくんじゃないのかなと思っています。そうなると一人一人が無理しなくてもいいし、自分ができることを精一杯やればそれが心地よい世界になっていくのなら……
長谷川さん:素敵ですよね。そんな世界になったら本当にうれしいです

 

 

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